『ホーム・オン・ザ・レンジ』感想・評価 ディズニー転換期に制作された珍作

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『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え』

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先日ディズニーデラックスに入ってまず最初に見た作品。なんでよりにもよってこの作品をチョイスしたのかというと、この機を逃したら二度と見ようと思わないような気がしたからです笑

『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え!』

10秒でわかるあらすじ

アメリカ西部。ディクソン牧場で暮らしていた雌牛のマギーは、牛泥棒に大切な仲間を一気に盗まれ、一頭だけ取り残されてしまう。牧場の経営難により売り払われることになったマギーは、小さな酪農場、パッチ・オブ・ヘブンに引っ越すことに。パッチ・オブ・ヘブンでは、農場主パールと動物たちが仲良く暮らしていた。だが借金の問題から、強欲なならず者に土地が奪い取られそうになる。これを知ったマギーはどうにかしようと、パッチ・オブ・ヘブンを仕切っていた雌牛、ミセス・キャロウェイたちとともに街に出るのだが......。

作品情報

『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え!』はディズニー映画で最後の2D映画といってもいい作品だ。本作以降で『プリンセスと魔法のキス』『くまのプーさん』という例外を除いた場合、すべてが3Dで作られていて、2Dが主流だった時代の最後の作品といえる。加えて本作は、日本でVHSが発売された最後のディズニー映画でもある。

そんなディズニーが大きな転換をした最後の作品の本作だが、21世紀のディズニー映画では前代未聞、日本で劇場公開されなかった。そのため僕も最近まで存在を知らなかった。

日本で劇場公開されなかった理由は、ただ単にそこまで面白くないからだ。かなり評判は悪く、imdbやロッテントマトなどといった海外の映画サイトでは、ディズニーの作品の割にかなり評判がよくない。ディズニーの駄作ランキングとかにもランクインすることが多く、おそらく21世紀のディズニー・アニメではトップの珍作だ。『ライアンを探せ』とかもあるんだけどさ。失敗作として知られている、というか、日本においてはそもそも、よほどのディズニー好きでない限り知らない。そんな作品だ。

一応僕はディズニーが作った劇場用長編アニメーションに関しては全部見る予定だし、この映画で最も有名な楽曲、『リトル・パッチ・オブ・ヘブン』という曲は聞いたことがあったので、今回見てみることにした。せっかくディズニーデラックスに入ったんで、一番見なさそうなやつを最初に見ておいたという感じです。

『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え!』感想

満足度 68/100

どうしようもねえ映画だなあ笑笑
って見てたらなんだかんだで楽しめた。そんな映画でした。

嫌いじゃないですよ。慣れるまで全く面白くないけど笑

完全な駄作ではなくて、ちゃんといいところもある映画でした。ただ、序盤の流れとかは映画館で見たらブチギレてたと思う笑

既視感しかない序盤・絶望的なキャラデザ

アメリカ西部が舞台のこの作品。展開的にはかなりベタ。なので序盤はかなり退屈だ。

既視感しかないストーリーの映画っていえばイルミネーションスタジオの『ペット』とかもそうなんですが(あれは物語自体動物版『トイ・ストーリー』でしかないしどう考えても『トイ・ストーリー』のほうが面白い)『ペット』にはない弱点がこの映画にはある。

ポスター見ればわかるけど、キャラが全然可愛くないんだよ。

『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え!』

なにこれ?

なんか、ドリームワークスとか他の会社が作りそうな感じなんですよ。『シュレック』みたいな。キャラが可愛くなくて、主人公が特に絶望的。加えて出てくるキャラクターは昔のディズニー映画に出てきたかのようなデザインのものばかり。

馬とか兎とか、なんかこいつ見たことあるなあというキャラクターばかりがでてくる。そして出てくるキャラクターのほとんどが、ぬいぐるみとか出す気全くなさそうなビジュアルをしている。豚の子供とかはギリ可愛いけどそれ以外全然かわいくない。

展開はベタだし、キャラも作中で描かれるドタバタがあまりにも面白くない。どうしようもないバラエティ番組を見たときのような、「これ面白いと思って作ってんの?」って疑問に思ってしまうようなシーンが序盤続いて、ずっと真顔で見てた。これ劇場凍りついたんじゃね?笑

なんで、評判通りほんとにどうしようもねえ映画だなあって思いながら見てた。ただ、最後まで見てみたら悪いとこばかりでもなかった。

アラン・メンケンの楽曲

この作品で肝なのは、アラン・メンケンが作曲しているというところ。なので楽曲はよかった。

アラン・メンケンといったらディズニーアニメ映画の名曲のほとんどを作曲しているような名作曲家。

本作は、アラン・メンケンが作曲した割には歴史に残るような名曲率はそこまで高くないけど、(『アラジン』や『ノートルダムの鐘』や『美女と野獣』に比べたらね。そりゃそう。)楽曲は悪くない。

前述の『リトル・パッチ・オブ・ヘブン』みたいに海外ではメジャーな曲もある。この曲はディズニーのコンピレーション・アルバムとかにもたまに入っている曲なので聞いたことある人いるかもしれないけど、この曲は普通にいい。

あと、地味に中毒性高いのが「ヨーデル・エイドル・イードル・アイドル・ウー」。

なかなかマッドネスなミュージカルシーンで、既視感はあるんだけれども中毒性がある。『ダンボ』とか『くまのプーさん』で見たようなミュージカルシーンって言ったら分かる人多いだろうけど、もろあんな感じで既視感の塊。だけど中毒性が高い。

この曲に関しては日本語吹替版バージョンもいい。ディズニーの日本語吹替版の楽曲って歌詞に違和感があること多いんですが、この曲に関してはほとんどないし、声優さんの歌もうまい。ただサントラは発売されていないので聞くことができません笑

あとこの作品のサントラ、外国語版に関してもウォルト・ディズニー・ジャパンが発売されていないため、Apple Musicとか Spotify とかAmazon Music Unlimitedで聞くことができません!なんてこったい!

※追記:最近聞けるようになりました。

Apple Music レビュー

Spotifyプレミアム レビュー

Amazon Music Unlimited レビュー

『リトル・パッチ・オブ・ヘブン』に関してはコンピレーション・アルバムの曲から聞くことができます。

※アルバムに関しては米国のやつなので、視聴はできますが日本のApple Musicで聞くことはできません。CDを購入しないといけません。

Home on the Range

Home On The Range OST

映像化されたビッグサンダー・マウンテン

この作品、内容的にも「ヨーデル・エイドル・イードル・アイドル・ウー」が流れたあたりから、ちょっとずつ面白くなってくる。結構ね、ベタな展開からそれるんですよ。

で終盤、なんか地味に面白くね?って思いながら見てたらちょっとびっくり。侵入する敵のアジトが、もろビッグサンダー・マウンテンなんですよね。名前出てこないけど。

ビッグサンダーマウンテンはディズニーランドに行ったことある人なら知ってると思うけど、ウエスタンランドにあるジェットコースター。『カリブの海賊』的に、アトラクションから映画に派生させた感じだと思います。明らかにビッグサンダー・マウンテンから影響を受けています。ビッグサンダー・マウンテンが映像化されていたなんて知らなかったのでびっくりしました。

もし、この映画が世界中で大ヒットしてたら、ビッグサンダー・マウンテンは『ホーム・オン・ザ・レンジ』仕様のアトラクションになってたかもしれませんね。そう思うと、なんか感慨深いです笑。

まとめ

序盤はほんとに退屈で、どうしようもない映画だなと思いつつ見てたんですが、終盤から地味に面白くなるし、いいシーンもあったりして、なんか楽しめました。

星つけるなら3点くらいの作品なんだけど、見終わったら全然もやもやしなかったし、なんだかんだで楽しめる作品ですよ。最初はムカつきながら見てたのに、地味に満足するという稀有な映画体験ができます。作品としては面白くないのに中毒性の高いシーンがあるサルミアッキみたいな映画でした。

気になってる方はぜひ見てみてください。

『ホーム・オン・ザ・レンジ/にぎやか農場を救え!』を見るには

DVDを購入・レンタルする

DVDを安く購入する方法に関してはこの記事にまとめている。

DVD&ブルーレイを安く買う方法

あと、僕がよく使っている宅配レンタルサービス、GEOの宅配レンタルとかで借りるのもおすすめ。

GEO宅配レンタルの悪い口コミを検証

ディズニーデラックスに入る

※6/11以降、Disney DELUXE(ディズニーデラックス)はDisney+ (ディズニープラス)へと移行します。

僕が見た方法、ディズニーデラックス、現Disney+(ディズニープラス)でもいい。

ディズニーデラックス

まず旧来のディズニーデラックスについて説明すると、唯一のディズニー公式サービスで、4ブランド、つまり、ディズニー、ピクサー、マーベル、スターウォーズの4ブランドのコンテンツをまとめて楽しめる動画配信サービス

(公式サイトより引用)

で、Disney+(ディズニープラス)は6月11日にこのディズニーデラックスがリニューアルしたもので、最近より進化した

先述の4コンテンツにナショナル ジオグラフィック や スターが加わってハイパーリッチになって見れるコンテンツが大幅に増えた。

月額料金は990円(税込)。docomoがやっているサービスだがキャリアを問わず利用可能なので、ドコモの携帯電話を持っていない人も、通信会社を問わず使うことができる。

ディズニーデラックスには

・海外版のアプリよりも劣化している感が否めない

・dアカウント(ドコモのアカウント)に契約する手間がめんどくさい

というデメリットがあるものの、

・コンテンツがハイパーリッチ

・英語字幕がつけれるので勉強もできる

というメリットがあった。

だが、このデメリットは最近のリニューアルでほぼ全てなくなった。

最近ちょっと値上がりしたものの(コンテンツがめちゃくちゃ増えたからしょうがない)、

普通の動画配信サービスだと300円とか500円くらいのレンタル代を支払わないと見れないようなコンテンツが、990円払えば見放題になる。コンテンツがハイパーリッチで、かなり見ることができるアプリだ。

なかには、見れない作品もあります。ですが、ラインナップはどんどん増えてきて、そういった作品は減ってきている。近年制作された作品はすべて入っていると言い切っていいくらい充実しているし、『イカボードとトード氏』のような激レア映画まで配信されている。

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海外でリリースされているアプリの劣化版感が強いとよく言われているものの、ディズニーコンテンツを日本国内でお得に見るなら間違いなくこれ一択です。

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