カナザワ映画祭2018「死と禁忌」in 北九州小倉昭和館で「クリーン、シェーブン」「パンドラの箱」

カナザワ映画祭2018「死と禁忌」in 北九州小倉昭和館で「クリーン、シェーブン」「パンドラの箱」

先日小倉で行われたカナザワ映画祭に行ったので、そのことについて。

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二本しか見れなかったけど、いいイベントでした。

カナザワ映画祭とは

全国的にやってるイベントで、金沢21世紀美術館とかYCAMとかの映画館でやっている映画祭。

福岡では小倉昭和館という映画館で行われる。この映画館は北九州唯一の名画座で、去年からこのイベントをやってるらしい。

やってる映画は基本的に色んな意味でのトンデモ映画。

映画好きにわかりやすい表現でいうと「高橋ヨシキがセレクトしそうな作品群」

高橋ヨシキさんを知らない人にはなんのこっちゃでしょうけど。

トークショーに岩井志麻子先生がやってくるような、そんな映画祭だ。全体的に狂ってる。

ゲテモノ映画やらバカ映画やら変態映画やら、そういった類の作品が多い。

今回見たのは「クリーン、シェーブン」「パンドラの箱」。

どちらも結構レアな作品。VHSしか出ていなかったりDVDがめっちゃプレミアついていたり。なんでせっかくなんで見に行きました。

クリーン、シェーブン

精神分裂症(統合失調症)の男ピーターが、とある施設(精神病院もしくは刑務所)から出てくる。頭の中で鳴り響く電波音や幻覚に苛まれながらも、娘のニコルを探し求め生まれ故郷に帰ってくる。しかし彼が訪れた場所で、ある少女が惨殺される事件が起きた。この事件を捜査していた刑事は、ピーターのもとにたどりつく。彼は刑事に追われながらも、幻聴が頭に鳴り響く中ニコルを探し求める。

ラジオが頭に入り込んだかのように脳内で鳴り響いている主人公を描いているため、非常に電波音がよく流れる。電波が流れたりいろんな声が鳴り響く。綿密な調査のもとつくられた、統合失調症体験映画だ。

この映画、VHSのパッケージがめっちゃヤバそうなんですよね。

拷問的内容。眼球を突き刺し、神経を掻きむしる加虐的シネマ。

見るからにヤバい。めっちゃグロそう。

主人公は自分の脳内に入り込んだ通信機を取り除くために、ハサミで自分の頭をいじくったりするらしい。

家で見るならまだいいんだけど、満員の劇場で動揺せずに見ることができるんだろうか。

「レクイエム・フォー・ドリーム」と「イレイザーヘッド」を足して2で割ったような世界観で「ホーリー・マウンテン」みたいな映像が80分続くぶっ飛んだ作品なのではないかとヒヤヒヤ。

だけどそこまでの衝撃作ではなかった。普通に穏やかな気持ちで見ることができました。二つ痛いシーンがあるけど、なんか普通に見れましたね。

一番生々しい映像、多分VHSパッケージにも載ってあるトマトだよ。

世界観は「マッド・ボンバー」とかに似ている。あの映画が見れたらこの作品も普通に見れると思う。

強烈な映像がこれでもかと続くのではなく、静かで狂っているといった印象の作品だった。

幼女を殺しているかも知れないという信用できない主人公を、刑事が追うというストーリーだけど、正義感の強い人間かと思いきやかなり狂っている。主人公よりも刑事のほうがどう考えてもおかしいんじゃないかという、よくある状況。

かなり情緒不安定な男で、運転中にハンドルをタコ殴りするシーンがあったんですけど、クラクション鳴らないのかって気になりましたよ。どこ気になってるんだ。

まあおおまかな内容はつかめたけど、かなり謎の多い作品。ラストはちょっとしんみりとする。

VHSで取り寄せて見る気も起こらないような作品なので(パッケージがパッケージなので)、今回見れてよかったです。地獄を体験しに行く気持ちで望んだら案外見れたんでね。今回見なかったらしばらくの間見なかったと思う。

あと思いの外画質がかなりよかったですね。発掘良品とかで近い内に発売されるんじゃないかな。

VHS

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パンドラの箱

このパッケージのルルさんの妖艶さ凄まじいな。

フランク・ヴェーデキントの戯曲を映画化したサイレント映画。「カリガリ博士」やフリッツ・ラング、F.W.ムルナウを産んだサイレント映画大国ドイツの中でも、ものすごく評価されており、後に与えた影響も大きい作品。

出会う誰をも誘惑する踊り子、ルルは新聞社の社主であるシェーン博士の愛人だった。シェーン博士は名家の令嬢と婚約が成立していたが、博士はルルの誘惑にはまり令嬢との結婚を取り消しルルと結婚することを決める……。

出会う誰も(女も)狂わせるガールの作品。サイレント映画を初めて劇場でみた。いや、そもそもサイレント映画見たことないかもしれない。

もうこの映画については安易な気持ちで文章をかけないと思った。ただ、ものすごく映像が美しい作品。レズビアン描写がかなりしっかりしており、時代のことを考えるとものすごく革新的な作品だったのではないかとも思う。ラストが唐突すぎる印象はあったけど、原作もこんな感じらしい。

劇場でサイレント映画を見る機会なんてあまりないのでいい経験ができました。サイレント映画もこれからしっかり見ないとなあと思いました。もっと劇場でサイレント映画のリバイバルされてほしいですね。午前十時の映画祭の代打的なイベントでやってほしい。

大岡昇平が書いた本もあるのでいつか読んでみようと思います。

クリティカル・エディション

まとめ

いいイベントでしたね。北九州でレア物映画を見れる機会なんて皆無に等しいので、行けてよかったです。

あと、さすが映画祭というべきか、思ったより人が多くてびっくりしましたね。基本的に劇場内は満員。日本中から映画好きが来ているようです。田舎に住んでると自分を超える映画好きにあまり会うことがないのでいい刺激になりましたね笑

いつも「俺が見に行かなければ誰が見に行くんだ」みたいなこと考えながら劇場で見てますからね。

(劇場内はこんな感じです)

ショッキングな映画がかなり多いため、ビビリにはかなりきついイベントではあるけど、なかなか見れない映画を見ることができて満足です。次参加するときはもっと見ることができたらいいなあ。

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