ドルビーシネマの違いがわからない!と思っている人に知って欲しいこと

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ドルビーシネマの違いがわからん!という人向けの記事です。

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僕は話題作を見る時、ドルビーシネマで見ることが多い。たまにIMAXとかで見ることもあるけれど、映像音響が凄そうな作品は、基本ドルビーシネマで見ている。

ドルビーシネマと普通の映画の違いは歴然である。だが、世の中にはドルビーシネマの違いがわからなかった!と思っている人が結構いるらしい。でもその気持ちもなんとなくわかるので、この現象について解説していきます。

この記事を書いている人の信憑性

ドルビーシネマで数十回映画を観ています。わざわざバスや特急電車に乗って博多まで行ったり旅行に行ったりして、観てます。

元々こういう上位互換的な映画館にはあまり行くようなタイプではなかったものの、ドルビーシネマを体験して以降なるべくこの上映形式で見るようにしています。

ドルビーシネマでよく見ている、ドルビーシネマ大好きな人でも思うことを書いていきます。

ドルビーシネマとは

ドルビーシネマとは何なのかというと、2018年の秋に日本初上陸した上映形式。

昔は福岡にしかない、福岡でしか見ることのできない上映形式だったものの、大阪やさいたまのTジョイ系列・松竹系列の劇場などポツポツできだしていて、いま現在は

・TOHOシネマズすすきの

・MOVIXさいたま

・丸の内ピカデリー

・新宿バルト9

・Tジョイ横浜

・ミッドランドスクエアシネマ

・MOVIX京都

・Tジョイ梅田

・TOHOシネマズららぽーと門真

・Tジョイ博多

に、ある。

日本で最もメジャーな上位互換的上映形式のIMAX(レーザー)と同じく、高画質、高音質、大スクリーンによる迫力のある映像が売り。

このドルビーシネマはIMAXと違い、

・ドルビービジョン
・ドルビーアトモス
・AVP

という特徴がある。

ドルビーシネマは真っ黒なスクリーンが売り

まず映像面、「ドルビービジョン」について簡単に解説しておきます。

ドルビービジョンは、ドルビーシネマでしか体験できないような、高画質な映像です。

このドルビービジョンの凄さは映画の上映時間になると流れるデモンストレーション映像を見るとすぐに分かります。

黒い画面がスクリーンに写っています。こんな感じで。

通常のスクリーンと同じような、ちょっと明るめな黒です。

で、これがこうなる。

真っ黒。すごい。

これ、デジタル媒体で見てもよくわからないでしょうけど、暗闇のスクリーンで見ると感動します。真っ暗にして見比べてみてください。

普段、通常の劇場で見慣れているような色味の最初のスクリーンは、真っ黒にちょっと白要素の加わった色をしているんですよね。この、いつも見慣れているはずのスクリーンの色が、もっと黒みを帯びて完全な黒になる。

ドルビーシネマの一番の売りはこの、「完璧な黒」です。とにかく黒が鮮やかで映像がめちゃくちゃきれい。普通のスクリーンとぜんぜん違っていて、いつもどおりの映画を見ているのに、きれいすぎて見たことない映像になっている。暗転するシーンとかが、完璧な黒。

普通の映画館で見る暗転が明るく感じてしまうほど、真っ暗な映像で映画を見ることができます。

ドルビーアトモス

続いて音響システム、ドルビーアトモスについて簡単に説明します。

かなりメジャーで、導入している劇場も割と多いので知っている人もかなり多いと思いますが、「ドルビーラボラトリーズ (Dolby Laboratories, Inc.)」が開発した音響システムです。

最大64chに対応しているというにわかには信じがたい音響システムですが、ドルビーシネマもこの、ドルビーアトモスを採用しています。

ドルビーアトモスとは何?普通の映画館との違いを詳しく解説

ドルビーアトモスで見る迫力のある音響に、先述のドルビービジョンの超高画質映像が組み合わさった映像体験ができるのが、ドルビーシネマです。

AVP

これは本編の上映には関係ありませんが、ドルビーシネマにはAVP(オーディオ・ビジュアル・パスウェイ)があるという特徴もあります。

簡単に言うと、映画館に入るまでが、動くポスターつきの廊下みたいになっています。

本編に関わる映像がプロジェクターによって投影されていて、上映作品によって異なる映像が廊下にながれるので、映画を見る前から作品の中に入り込めますし、SNS映えする写真も撮れます。

今まで見たAVPで一番良かったのはTジョイ博多で『マトリックス』みたときのやつ。

今まで上映された作品のAVPの中で最強だと思います。完璧な黒で見れるドルビービジョンと、大迫力のドルビーアトモスによる音響プラス、こういうテンションのあがる通路もあるのがドルビーシネマです。

ドルビーシネマの違いがわからなくなる現象

さて、ドルビーシネマと通常の映画館の違いは歴然ということを先ほど述べたが、それなのになぜドルビーシネマとの違いがわからないと思う人が一定数いるのだろうか。まず考えられるのは、少々意地悪な言い方になってしまうが、「映画を見慣れていない人が多いから」という理由だ。

まあグルメで例えると味の濃いジャンクフードばかり食べている人に高級料亭の味がわかるのかというようなことと似ていて、映画をそんなに見ない人はドルビーシネマの凄さに気づかないのかもしれない。せっかく課金したのに変わんねえじゃねえかよ。と、映画を見慣れていない人は思ってしまうというのがまず第一の理由だ。

だけど、ドルビーシネマと普通の映画館の違いがわからないと思うケースは、そういう理由だけでもない。

映画館で映画を見慣れていない人がそう思ってしまいがちというだけでなく、作品のポテンシャルによって左右されることもあるからだ。

実際、(ドルビーシネマで映画を数十作品見ている)僕ですら、そういうことがある。ドルビーシネマなのにドルビーシネマらしくねえなあと、思ってしまうことも何度かありました。言ってしまえば、「観た作品が悪かった」というケースもあるんです。

ドルビーシネマで見てよかった映画と残念だった映画

ではなんでこういうことが起こりうるのか、ドルビーシネマで見てよかった映画と「うーん」と思ってしまった映画を比較して考えてみます。

よかった映画

マトリックス
ジョン・ウィックシリーズ
アバター

映像が綺麗すぎて度肝を抜かれたのがこの3作。

共通点は3作ともSFアクション大作だということだ。先述の通り、ドルビーシネマは視覚効果が豊富なアクション映画に真価を発揮する。特に驚いたのが『ジョン・ウィック』シリーズ。『マトリックス』と同様キアヌ・リーブスが漆黒のスーツを纏って銃を撃ちまくるガンアクションだが、衣装だけでなく夜のシーンも多いので黒みがかったシーンが多い。アクション系で、なおかつ黒を基調とした映像作品を見ると、ドルビーシネマらしい映像美を体感することができる。

ドルビーシネマで見る必要あったか?と思った映画

ジョーカー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

この2作はどちらも昔の映画のリバイバル上映を見ているかのような作品だった。『ジョーカー』の元ネタであるマーティン・スコセッシの『タクシードライバー』『キング・オブ・コメディ』をものすごく綺麗にしたバージョンで見ているような感覚になるが、ドルビーシネマで見るほどでもないなと感じた。

ワンハリもそう。一応アクション映画ではあるが終盤まではシャロンテート殺人事件が起こるまでを美しい映像で撮ったドラマ映画である。美しい。だけど、ドルビーシネマでみた方がいいと思うようなシーンが続くわけではないし、黒の美しさが強調されるようなシーンはない。正直いって、課金の価値を見出せなかった。

比較してみると

つまり、ドルビーシネマで見てよかった作品はスケールの大きなアクション映画で残念だった作品はドラマ映画である。当たり前と言えば当たり前のことではあるが。

そして、昔の映画を再現したかのような、何十年も前の時代を描いた作品は昔の映画の4Kリバイバルを見ているような感じがして、課金の価値を見出すのが難しい。確かに普通の上映よりも映像面・音響面で優れているのかもしれないが、ドルビーシネマで基本見るスタンスの僕ですら、わざわざ見に行かなくてもいいかなと思ってしまう。

やはりドルビーシネマの良さを体感したいのならスケールがでかいド迫力アクション大作の方がいい。正直、初めてのドルビーシネマでドラマ映画を選ばない方がいい。

もう一点、見てよかった映画・残念だった映画を書いていて気付いたことがある。それは「期待しすぎていないかどうか」だ。

例えば『マトリックス』と『アバター』は昔の作品だから期待していなかったら度肝を抜かれるほど映像が綺麗だったのでほんとに見てよかったと思った。

また、残念だったの所であげた『ジョーカー』は、とんでもない作品だという評判も聞いていてめちゃくちゃ期待していたこともあってとても残念だった。(個人的にそこまで刺さらなかったというのもあるが)

昔の映画のリバイバルをHD画質で見ているような、言うなれば午前十時の映画祭感がして、課金してまで体験したいと思うような映像体験はできなかった。

だが同じ日に続けてみた『ジョン・ウィック:パラベラム』は肩透かしを食らった後に見たこともあってその映像の美しさに衝撃を受けた。この作品をドルビーシネマで上映してくれてありがとう。そう思った。

まあ、期待しすぎは禁物だということだ。だけどすごい作品はものすごくて、ドルビーシネマで見れるんなら基本ドルビーで見るというくらいハマったので、ぜひ見に行ってください。

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