
BESTIAとIMAXの違いを解説。
シネマサンシャインには、BESTIAという上映形式があります。
また、シネマサンシャインにはIMAXという上映形式を採用している劇場もあります。
BESTIAとIMAX、どちらも通常のスクリーンよりも大きなスクリーンで映画を楽しむことができ、映像・音響に関してもアップグレードされています。これらのフォーマットは、通常のスクリーン体験を遥かに超える映像体験を提供しますが、その違いが分からないという方も多いでしょう。
本記事では、BESTIAとIMAXの特徴・違いを詳しく解説します。僕はどちらも体験したことがあり、IMAXでよく見ます。
もともと僕の住んでいるところにシネマサンシャインの劇場は全くありませんでしたが、東京に行ったときに『ブラックパンサー』(続編公開時のリバイバル上映)をグランドシネマサンシャインのBESTIAで見たことがありますし、そもそも、BESTIAが採用しているドルビーアトモスで映画を見た回数はIMAXよりも多いと思います。また、最近比較的通いやすいところにシネマサンシャインができたので、BESTIAで見る機会は増えそう…というような感じです。
どちらが優れているか、どちらがおすすめなのか解説するので、参考にしてください。
Contents
BESTIA(ベスティア)とは何か?

BESTIAは、シネマサンシャインが提供する最先端の映画館フォーマットです。その特徴は、公式サイトに簡潔でわかりやすい説明が載っていたので引用させていただきます。
映像技術
4Kレーザープロジェクションシステムが映し出すHDR(High Dynamic Range)映像は、これまでのキセノンランプのプロジェクターに比べ圧倒的な明るさを持ちます。 またコントラスト比が上がることにより、これまでのプロジェクターでは表現が難しかった黒をより黒く表現する事が可能になりました。 黒の表現の向上により、映像に更なる深みを与えます。 更に表現できる色域も広がり、よりリアルで鮮明な映像を映しだすことが可能になります。
公式サイトより引用
音響技術
▶ BESTIA DOLBY ATMOS/DTS-X
3D音響システム(イマーシブサウンド)とはチャンネルではなくオブジェクトをベースにしたオーディオフォーマットのため、爆発音、車のクラクションなど、映画のシーンで聞こえるあらゆるサウンドが、 チャンネルの制限がない独立したオブジェクトとして存在することが出来ます。 オブジェクトベースによって自然な音場を形成することで、よりリアルな音響空間が再現されます。更にサウンドがシアター内を縦横無尽に動き回り、 観客を包み込むような新次元サラウンドの体験を実現可能にします。
▶ BESTIA enhanced
サラウンドの一部の成分を天井や高い位置のサラウンドスピーカーからも音声を出力することにより、より壮大な音響再生が可能となります。
▶ BESTIA 7.1ch/5.1ch
BESTIAのもつ高性能・高出力のシステムにより、通常の7.1chや5.1chの上映も繊細で迫力ある音響でお楽しみいただけます。
※作品により、ステレオ、モノラルなどでの上映もございます。公式サイトより引用
スクリーンとデザイン
壁から壁いっぱいに客席を包み込むように設置されたスクリーンは、映像と観客との一体感を生み出します。
また今回採用された高性能スクリーンは、一般的なスクリーンに比べ輝度に均一性を持ち、レーザープロジェクションシステムとの親和性に優れています。 これにより、4Kレーザープロジェクションシステムの能力を余すことなく表現する事が可能になります。公式サイトより引用
結局どういう特徴?音響について詳しく解説
つまり、映像・音響・スクリーンサイズが通常よりもアップグレードされた、上位互換シアターということです。
映像・・・4Kレーザー
音響・・・BESTIA ドルビーアトモス/DTS-X・BESTIA enhanced・BESTIA 7.1/5.1
スクリーン・・・大スクリーン
という特徴があります。
音響に関して少し補足しておくと、
BESTIA ドルビーアトモス・DTS-X>BESTIA enhanced>BESTIA 7.1/5.1
ということです。まあ、これはIMAXレーザーGTテクノロジー>IMAXレーザー>IMAXデジタルシアターと似ていて、松竹梅みたいな違い。
BESTIA ドルビーアトモス(松)の「ドルビーアトモス」は全国的にも採用されているところが多く、TOHOシネマズやイオンシネマの劇場などでも見れることがある。また、ドルビーシネマという、全国にポツポツでき始めている、IMAXと同じくらいすごい上映形式のものでも採用されています。(ドルビーシネマに関しては後述します)
このシステムは、従来のサラウンドサウンドとは異なり、映画の音が劇場内を自由に動き回り観客を包み込むような立体音響を実現しています。体にズシンズシンとくるような音響で映画を楽しむことができます。そのため、アクション映画やSF映画などを見るとき臨場感あふれる体験ができておすすめ。DTS-Xはシネマサンシャイン姶良などで採用されている、同じような上映形式。
ではBESTIA enhanced(竹)/BESTIA 7.1/5.1(梅)というのはなにかというと、ドルビーアトモスに対応していない作品などを上映するときの形式だと思われます。
ドルビーアトモスはハリウッドの大作やアクション映画は対応している作品が多いですが、日本映画で対応している作品は少ない。アニメ映画などは基本、対応していません。こういうドルビーアトモスに対応していない作品を、BESTIAの大スクリーンで上映するときにBESTIA enhancedで上映するのだと思われます。
IMAXとは?

IMAXもスタンダードな上映をアップグレードした上位互換みたいなもので、並のスクリーンよりも大きく、鮮明で、臨場感のある映画体験ができるシアター。
BESTIAはシネマサンシャイン特有のプレミアムシアターですが、こちらは世界中にある。ユナイテッド・シネマやイオンシネマなどでも採用しされている。
IMAXには色々と種類がある。IMAXデジタルシアターと呼ばれるものが以前までは主流だったものの、それよりも進化したIMAXレーザーの劇場が増えてきています。
今までにない感動体験をすべての人に。
独創的な発想と優れたテクノロジーで映画鑑賞の可能性を
広げてきたIMAX®から、新たに「IMAX®レーザー」が誕生しました。
「IMAX®レーザー」は、革新的な4Kレーザー投影システムを採用し、
より鮮やかで明るく、深みあるコントラストの超高解像度映像を実現。
IMAX®ならではの大スクリーンに映し出すことで、
従来とは一線を画す劇的な体験をもたらします。
さらに音響面では、これまでの水準を超えるダイナミックレンジと
高密度サウンドを実現する最新の12chサウンドシステムを採用。
圧倒的な臨場感で客席を包みます。
これまでの限界を超えた新しい映画の世界へ。
その違いをぜひ体感してください。(109シネマズ公式サイトから引用)
また、それよりもグレードアップした、2015年にエキスポシティ、2019年に池袋にできたIMAXレーザーGTテクノロジー(旧称:IMAX次世代レーザー)は、特にスケールが大きいことで知られている。
この2館はとにかくスクリーンがバカでかい。僕はどちらも見に行ったことがありますが、格が違います。
まあ、端的に言えば世界的、全国的に有名なプレミアムシアターがIMAXです。
※茶色の太文字を押せば僕が行ったことのある劇場のレビューなどの記事に飛びますんで、よかったら読んでみてください。
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よく見る映画好きの視点から違いを解説すると

BESTIAとIMAXについて簡単に解説してきましたが、どちらが優れているのかは明確です。
IMAXは格が違います。
IMAXは、映画鑑賞のプレミアム体験として日本ではトップクラスの評価を受けています。IMAXの巨大なスクリーン、圧倒的な解像度、そして専用のサウンドシステムにより、視覚的および聴覚的に非常に迫力のある映画体験ができる。日本ではこのIMAXとドルビーシネマが、プレミアムシアターの二大巨頭とされています。
対してBESTIAは、シネマサンシャイン独自のフォーマットであり、IMAXほどの体験ができるスクリーンではありません。
ただ、ドルビーアトモスで映画を見れることが多いというのは、大きなメリットの一つです。
ジェネリックドルビーシネマとしてのBESTIA
BESTIAでは、ドルビーシネマで採用されている音響システムであるドルビーアトモスを大スクリーンで体験できる場合がある。先述の通り、ドルビーアトモスを採用しているところがあり、シネマサンシャイン姶良とららぽーと沼津の劇場以外ではドルビーアトモスを採用していて、姶良と沼津ではDTS-Xという似たようなシステムで映画を見ることができる。
そのため、ドルビービジョン(ドルビーシネマの映像技術)が不要であれば、コストパフォーマンスに優れていて、「ジェネリックドルビーシネマ」とも言えるような体験ができます。
ドルビーシネマとは?
知らない人も多いと思うので、簡単にドルビーシネマについて説明しておきます。
ドルビーシネマはIMAXデジタルシアターのような上位互換の上映形式で、日本にもポツポツでき始めているプレミアムシアター。
「ドルビーラボラトリーズ (Dolby Laboratories, Inc.)」が開発した、最新のシネマフォーマットで、「ドルビービジョン」と呼ばれる映像と「ドルビーアトモス」、「大スクリーン」で映画を楽しむことができる。
「ドルビービジョン」はIMAXなどよりも黒の映像美が特化したような映像技術。僕はこちらのほうが好みな場合が多いです。IMAXカメラで撮影されたものはIMAXのほうがきれいだと思うのでIMAXで観ることが多いですが、ドルビーシネマのドルビービジョンのほうが好みです。
そしてドルビーシネマではドルビーアトモスも採用しています。このドルビーアトモスの音響がIMAXよりもすごいんじゃないかというくらいすごくて身体にビンビン振動が伝わってくるので、僕はドルビーシネマで見ることが比較的多いです。最近はIMAXで見ることも多いですが、今まで見た回数はぶっちぎりでドルビーシネマが多いです。
BESTIAではつまり、「ドルビービジョン」がない「ドルビーシネマ」というような感じの映像体験ができます。それとIMAX、比較してどちらを選ぶべきなのかを考えましょう。
BESTIAとIMAXを比較
IMAXとBESTIAのどちらを選ぶべきかは、個々の好みや予算に応じて異なります。
IMAXは、非常に大きなスクリーンと高解像度の映像により、視覚的な没入感が非常に強いです。アクション映画や大作映画でその真価を発揮し、全体的な映画体験を求める人に最適です。しかし、その分チケット価格が高めです。
BESTIAは、IMAXよりもリーズナブルですが、ドルビーアトモスを採用している場合、音響面での迫力はIMAXと遜色ありません。むしろ個人的にはこちらのほうが好みだったりします。音が空間を包み込むような立体的なサウンド体験ができるので、音響を重視する方には非常に魅力的です。
したがって、映像の迫力や全体的な体験を重視する場合はIMAX、音響面での臨場感やコストパフォーマンスを重視する場合はBESTIAが良い選択肢だと思います。参考にしてみてください。