メルカリで裁断済の本を買ってしまった!というときにやるべきこと。
メルカリで本を探していると、裁断済というものを見かけることがある。裁断済みの本とは、電子書籍化を目的として背表紙部分を切り落とした状態の本を指す。
この電子書籍化は広く一般的には「自炊」と呼ばれているのだが、この自炊をしている人にとってはメリットづくしだ。手間のかかる裁断をしなくて済む。なので自炊をよくしている人には、需要がある。
だが、「自炊」をしたことがない、知らない人にとっては、ただの裁断された紙の塊、ゴミと思う人もいるだろう。そのためか、「メルカリで裁断済の本を買ってしまった!」という人が続出している。
本記事では、裁断済みの本を購入しないための注意点と、万が一購入してしまった場合の対処法について詳しく解説する。裁断済みの本に関する情報をしっかりと理解してほしい。
Contents
裁断済みの本はなぜ売られている?
メルカリなどのフリマアプリでよく見かける「裁断済」の本は、自炊を目的として裁断されたものだ。
自炊とは、専用のスキャナーを用いたりして紙の本をPDFデータ化すること。
紙の本をスキャナーで電子書籍化し、PDFデータとして、パソコン・スマホ・タブレットなどで読めるようにすることだ。そういう専用のスキャナーがあって、本をPDFとして保存することができる。
このように、一組の文書を流れるようにスキャンできる、ScanSnapのような機械を使ってやることが多い。本を破壊せずに一枚一枚スキャンする方法もありますが、めんどくさいのでみんなやりたがらない。スマホで本を1ページ1ページ写真をとるような感じだ。そんなことをするよりも自動的にやってくれたほうが効率がいい。
この専用のスキャナーを買ったり借りたりして、本を裁断して、取り込む。そうすることで、スマホやタブレット、パソコンなどで本や漫画を読むことができる。
裁断済の本とは、この自炊をよくする人専用の、裁断された本だ。
裁断済の本を買わないように気をつけること
さて、裁断済の本について解説したが、僕も自炊をよくやっていて、メルカリで裁断済の本を何度も売ったり買ったりしている。
そして、裁断済の本とは知らずに購入してしまう人をよく見かける。ちゃんと「裁断済」の本だと、わかりやすく書いているのに、間違って購入してしまって、「キャンセルできないですか!」とコメントをもらったりする。
その経験から、裁断済みの本を購入しないために注意すべきポイントをいくつか紹介したいと思う。
写真をよく見る
商品写真に「裁断済」と書かれているかどうか。それを見るだけでも裁断済の商品かどうかはわかる。多くの出品者は写真にも「裁断済」とテキストを入れることが多いからだ。
僕が出品する場合もそうで、「裁断済」という概念を知らずに本を買う人が間違って衝動買いのように買ってしまわないように、デカデカと裁断済と書いておくことが多い。写真を見たら違和感があるようにしておく。裁断済かどうかを判断するそれだけで十分だと思う。
商品説明をよく読む
もっと念入りに裁断済でないかどうかを調べたいのなら、商品説明をしっかりと読むことが不可欠である。出品者は商品の状態を説明欄に記載することが義務付けられているため、ここに「裁断済み」や「自炊用」などの表記がある場合が多い。
他にも、「電子書籍化用」「バラバラになっています」などといったキーワードが書かれているはずだ。
こう書かれている商品は裁断済なので、通常の本がほしいのなら買わないほうがいい。
出品者の評価を確認する
次に、出品者の評価を確認することも重要である。高評価の出品者は、過去の取引で誠実な対応をしていることが多く、商品の状態を正確に伝える傾向がある。一方、評価が低かったり、コメント欄でトラブルが多い出品者からの購入は避けたほうが良い。評価の高い出品者から購入することで、裁断済みの本を誤って購入するリスクを減らすことができる。
これらのポイントを押さえておくことで、裁断済みの本を購入してしまうリスクを大幅に減らすことができる。
ただ、正直言って、普通は商品写真を見ればわかるように出品する。商品説明に裁断済と書いていても、商品写真に何も書いていない状態で裁断済の本が売れたとき、なんか騙している気がしてしまう。
普通はそうするはずだし、そういう出品者のほうが圧倒的に多い。だが、稀に騙す気マンマンで売ってる人もいる。そういう人に引っかかりたくないのなら、商品説明や写真で怪しいところがあれば、質問をするクセはつけておいたほうがいい。
メルカリでの買い物を楽しむためにも、慎重な確認作業を怠らないようにしよう。
裁断済みの本を買ってしまったらどうする?
メルカリで裁断済の本を買ってしまうケースというのは、ほとんどの場合購入者の不注意によるものだ。
先述の通り、ほとんどの出品者は、購入者からの評価を気にするため、ちゃんと「裁断済」であることをわかりやすく明記している。
「裁断済の本だとわからないように出品されていたから間違えて購入してしまった!」とクレームを言われてもノーダメージで済むくらい、ちゃんと「裁断済」であることが商品紹介でわかるように出品するようにしている。「裁断済なので注意してください」くらいは少なくとも書いていることが多い。
そのため、クレームをつけて返金してもらうというのは現実的ではない。
僕もやられたら困る。ちゃんと「裁断済」って書いてて「注意してください」って書いてるのだから、それを読まずに買って文句を言われても困る。そんなことをするのはやめていただきたい。
では、裁断済の本を買ってしまったときどうすればいいか。3つの方法がある。
1.売る
裁断済みの本を誤って購入してしまった場合、再販売することを検討するのも一つの方法である。
損はするだろうが、同じくらいの金額で売れば、大きな損失を避けることができる。裁断済みの本は通常の本よりも価格が安くなる傾向があるが、送料と手数料程度の損失で済む場合も多い。なので、同じ価格で売ってみてはどうだろう。
出品する際は、商品説明に「裁断済み」であることを明記することが重要だ。また、写真を複数枚掲載し、本の状態を詳しく示すことで、購入者に誤解を与えないようにする。例えば、背表紙がないことや、ページがバラバラであることを具体的に記載し、購入者が納得して購入できるようにする。
手っ取り早く売りたいのなら、騙す気つもりで裁断済だとわかりにくいように出品をするという方法もありますが、僕はおすすめしません。
出品価格を設定する際には、他の裁断済み本の相場を参考にしてみるのも良い。適正な価格を設定することで、迅速に売却できる可能性が高まる。また、裁断済みの本に特別な価値がある場合(例えば、絶版の書籍や人気作家の作品など)は、それをアピールポイントとして説明することで、購入者の関心を引くことができる。買った本が待つことによって価格が上がることがある。例えばSLAM DUNKの全巻セットとかだと、映画公開中のときに売っていたら結構な金額で売れていたと思う。
2.頑張って読む
裁断済みの本を購入してしまった場合、その本を頑張って読むことも一つの方法である。というか、それ目的で安い裁断済の本を買っているような人も見たことがある。
裁断されていても、内容そのものは変わらないため、工夫すれば問題なく読める。
全ページを一度に持ち運ぶのは難しいかもしれないが、必要なページだけを持ち歩くことで、読みやすさを確保できる。ページをクリップやバインダーでまとめておくと、紛失を防ぐことができる。
また、裁断済みの本を簡易的に製本する方法もある。すべてのページを製本するのは手間がかかるが、特定の章やセクションごとに製本することで、読みやすさが向上する。数十ページ程度であれば、テープでとめるだけでも十分である。これにより、読みたい部分をまとめて持ち運ぶことができる。
裁断済みの本はコレクションとしては適していないが、読むことに関しては十分に対応可能である。内容に集中することで、本来の読書の楽しみを失わずに済むだろう。最初は戸惑うかもしれないが、工夫次第で快適に読めるようになる。
3.自炊してみる
さらに、裁断済みの本を読む際のもう一つの選択肢として、電子書籍化を試みるのもいいと思う。もうこの際、自炊をしてみようということだ。
スキャナーを使ってページをデジタル化し、PDF形式で保存することで、タブレットやスマートフォンで読むことができる。この方法は、紙の本を持ち歩く必要がなくなるため、非常に便利である。スキャンアプリやOCRソフトを利用すれば、デジタル化も比較的簡単に行える。
自炊にはいくつかのメリットがある。まず、電子書籍化することで、複数の本を一つのデバイスにまとめることができるため、持ち運びが非常に楽になる。特に、通勤や旅行の際に多くの本を持ち歩くのが難しい場合、自炊は大変便利である。そのため僕は、旅先の電車に乗っているときでも退屈することがない。タブレットに大量の本と漫画が入っているからだ。
また、紙の本は時間とともに劣化するが、デジタルデータはその心配がない。さらに、OCRソフトを利用すれば、スキャンしたテキストを検索可能にすることもできる。これにより、特定の情報を迅速に見つけることができるようになる。メリットは色々とある。
大きなデメリットは、スキャナー代・裁断機にお金がかかることが挙げられる。裁断済の本を持っているので、裁断機を買う必要はない。とはいえど、スキャナー代も高い。
しかし、自炊をする際、絶対にスキャナーを買わなければいけないというわけではない。スキャナーや裁断機はレンタルも可能であり、自炊セットが置かれているコワーキングスペースなどの施設も、探せば見つかる。一番楽なのはスキャナーを購入することだが、初めての人はレンタルや自炊が出来る場所でやってもいいと思う。この際、裁断機も借りて、家にたまっている本を一気に電子書籍化してみるのも一つの手だ。
自炊には時間と労力がかかるが、一度スキルを習得すれば非常に有益である。
まとめ
メルカリで裁断済みの本を購入してしまうということがないように、メルカリで買い物をするときは写真や商品説明をしっかり確認する必要がある。
だが、別にしっかり読み込む必要があるわけでもなく、普通に商品説明と画像を見ただけで、裁断済かどうかがわかるようになっている。その手間を惜しまずにやるだけでいい。
もし買ってしまった商品の説明に「裁断済」と書かれていないのだとしたら、クレームを言って返金という形にしやすいだろうが、残念ながら、僕を含め裁断済の本を売っている人はちゃんと、わかりやすく書くようにしている。なので、確認すればそういうトラブルに巻き込まれないと思って、気をつけたほうがいい。
もし裁断済みの本を購入してしまった場合でも、売る、頑張って読む、自炊するなどの方法で活用できる。
売る場合は、相場を参考にして、同じような価格帯で売ればいい。
頑張って読む場合は、ページをまとめたり簡易的に製本したりして、実際に読むことが可能だ。
そして、裁断済みの本を自炊して電子書籍化することで、さらなる利便性を得ることができる。スキャナーを購入せずとも、レンタルなどですることができ、紙の本をデジタルデータに変換することで、持ち運びや保存が容易になる。そして、その本を、メルカリで売りなおすこともできる。
こういう方法があるので、裁断済の本を間違って買ってしまったからといって、悲観することない。頑張れば読めるし、自炊をしたらもっと楽に読める。個人的におすすめなのは、自炊に挑戦してみることだ。