レンタルDVDをコピーするという考えは、やめたほうがいい理由。
DVDレンタルを利用している人の中には、コピーを考える人もいるかもしれない。コピーすれば、映画を半永久的に見ることができる。しかし、リスクが高いのは言わずもがななことだが、レンタルDVDをコピーすることは、多くの理由から無駄だ。
DVDをコピーするよりももっといい方法が世の中にある。僕にとってDVDコピーは、それを知らない情弱がやっている無駄な作業としか思えない。
今回の記事では、レンタルDVDをコピーするということが、違法なうえ無駄だといえる理由について解説する。
Contents
レンタルDVDのコピーが無駄といえる理由
1. そもそも違法である
DVDをレンタルしてコピーする行為は、日本の著作権法を違反している。著作権法第30条では、個人的な使用を目的とする場合に限り、著作物を複製することが認められている。しかし、レンタルDVDのコピーはこの「個人的な使用」には該当しない。レンタルDVDは他人の所有物であり、その使用権は一時的に借り受けたものである。レンタルDVDにはコピーガードがかかっており、それを解除してコピーしたら違法になる。借りたDVDをコピーすることは、正当な権利を持たない複製行為となり、著作権侵害にあたる。
違法コピーを行うと、著作権者の権利を侵害することになる。著作権者は、自らの創作物から収益を得る権利を持っており、違法コピーはその正当な収益機会を奪うことになる。これにより、映画業界全体の収益が減少し、結果として新しい作品の制作や配給に影響を及ぼす可能性がある。著作権法は、創作者の権利を保護し、文化の発展を促進するために存在しており、その趣旨を無視する行為は文化的な損失を招く。
さらに、違法コピーを行った場合、法的なリスクも非常に高い。著作権侵害は民事および刑事の両面で罰せられる可能性がある。
違法コピーに手を染めることは、多くのリスクを伴うだけでなく、文化の発展を阻害する行為である。正当な手段で映画を楽しむことが、著作権者への敬意を示すとともに、文化を支える一助となる。レンタルDVDをコピーすることは、法律的にも倫理的にも問題があり、絶対に避けるべきだ。
2. レンタルDVDをコピーしても画質が悪い
そもそもだが、コピーDVDで映画などを見ても楽しめるだろうか。僕は楽しめるとは思えない。
レンタルDVDをコピーすることの最大の欠点の一つは、画質の劣化だ。DVD自体の画質が低いことに加え、コピーによるさらなる劣化が生じるため、満足のいく映像体験を得ることは難しいだろう。
まず、DVDは物理的なフォーマットであり、ディスク自体が傷つきやすい。レンタルDVDは多くの人に利用されるため、ディスクに傷や汚れがついていることが多い。こうした物理的なダメージは、再生時に画質や音質に悪影響を及ぼす。また、これらのディスクをコピーした場合、元の傷や汚れによる劣化がそのまま引き継がれ、さらに画質が低下する。
さらに重要な点は、DVD自体の解像度の問題である。DVDの標準解像度は720x480ピクセルであり、これは現代のHD(1280x720ピクセル)やフルHD(1920x1080ピクセル)と比較すると大幅に低い。
特にDVD黎明期に発売されたものは、画質が劣るものも多く、現在の視覚的な基準に達していない。こうした低解像度のDVDをコピーすることで、元の画質からさらに劣化した映像を得ることになる。
コピーの過程でも画質の劣化が発生する。DVDをコピーする際、基本両面を使わないだろう。それはBlu-rayで「合法的に」映画を焼きまくっている僕もそうなのだが、僕は基本安い片面25GBのディスクを用いることが多い。
DVDだと4GBの、片面ディスクを用いるだろう。それに映画を焼き付けるとなると、どうなるだろうか。単純計算で、容量を半分にしないといけない。セル及びレンタルDVDは基本、両面8GBのディスクに記録されているからだ。
単純計算で、レンタルDVDの1/2程度の画質になった映画を見て楽しめるのか。僕には疑問だ。
現代の視聴者は、HDや4Kといった高解像度の映像に慣れ親しんでいる。そのため画質の劣化は一層受け入れがたいものとなっている。
僕自身、色々な映画のディスクを買ったことがあるが、最近発売されたものはともかく、昔のDVDは見るに耐えない。画質が悪いものが多く、字幕の文字の汚さにげんなりしてしまうことも多い。コピーDVDは、それよりも劣化している。そんな画質の映画を見ても、面白いと感じる気がしない。
対照的に、正規のブルーレイディスクや高画質のストリーミングサービスを利用すれば、HDや4Kの高品質な映像を楽しむことができる。これらのサービスは最新の映像技術を駆使しており、最高の画質と音質を提供する。また、ストリーミングサービスでは物理的なディスクが存在しないため、傷や汚れによる劣化の心配もない。
レンタルDVDをコピーすることは、画質の劣化という重大な欠点がある。高品質な映像と音質を楽しむためには、正規のブルーレイディスクを購入するか、合法的なストリーミングサービスを利用することが最善の選択である。レンタルDVDのコピーは、時間と労力をかけるだけの価値がないばかりか、視聴体験を大きく損なう結果となる。
3.コストは見合うのか・コピーが主目的にならないか
レンタルDVDをコピーするためには、レンタル料金だけでなく、コピーに必要な機材やソフトウェアのコストもかかる。さらに、違法行為のリスクを考慮すると、正規にDVDを購入する方が長期的には経済的である。
レンタルDVDは、店舗によって異なるが、一般的に1本あたり数百円程度のレンタル料金がかかる。この料金は一見すると低価格に思えるかもしれないが、コピーできるようになると、テンション上がって借りまくってコピーしまくるだろう。
僕はDVDコピーをしたことはないが、合法的で少し似ている「自炊」をよくしていたのでわかる。本をスキャンするのが楽しくて、読まないような本もバンバンスキャンすることが多かった。同じように、そこまで興味のない作品もDVDコピーしようとするだろう。
DVDのコピーには時間と手間がかかる。ディスクの読み取りから書き込みまでのプロセスは、数十分から数時間を要する。その間、パソコンを操作し続ける必要があるため、他の活動に時間を割くことができなくなる。このような手間暇をかけることで貴重な時間が奪われてしまう。結果として、映画を観ること自体が後回しにされ、コピー作業が主目的になってしまう。
こうしてコピーが主目的になると、頻繁にレンタルを繰り返すことになる。このことを考えると、後述する有料放送に入って録画したほうが、楽に合法的に映画のディスクを手に入れれるのではないか?と思ってしまう。
また、DVDをコピーするためには、適切な機材とソフトウェアが必要である。コピー用のパソコン、DVDドライブ、コピーソフトウェアなどを揃えるための初期投資は無視できない。特に、高品質なコピーソフトウェアは有料だ。さらに、コピー用の空のDVDディスクも大量に購入する必要がある。そのため、これらの費用も積み重なると無視できない額になる。
加えて、コピーには時間と手間がかかる。DVDのコピーには、ディスクの読み取りから書き込みまで、数十分から数時間の時間が必要であり、その間はパソコンを操作する手間もかかる。コピー作業に費やすのは非常に非効率である。
さらに、コピーに伴うリスクも考慮すべきである。前述の通り、レンタルDVDをコピーする行為は違法であり、法的なリスクを伴う。このリスクを背負ってまでコピーを行うことが本当に価値があるのか、冷静に考える必要がある。
4.有料放送のほうが明らかにお得である
先述の通り、DVDをコピーする際、レンタルDVDを借りる必要があり、それで結構な金額行く場合がある。レンタルに数千円使うということも、ざらにあるだろう。
もうそうなると、明らかに有料放送のほうがお得になる。
WOWOWに代表される有料放送に入会すれば、レンタルDVDショップで新作映画ポジションの映画を山程録画することができる。新作だけでなく準新作、旧作の名作映画も録画できる。
WOWOWは他にも、WOWOWオリジナルドラマや音楽ライブ、お笑いライブや演劇なども放送している。レンタルDVDでレンタルできるものだけでなく、レンタルされていない、DVDでしか見ることができなさそうなものも放送していたりする。それを録画すれば、半永久保存できる。
忘れないでほしいのは、これらのコンテンツのほとんどは、HD画質で放送されるということだ。それを録画しておくと、いつでもHD画質で楽しむことができる。
他のサービスも使える。スターチャンネルでは、皆が思っているほどの量の映画は放送されていないが、質はいい。WOWOWと同価格帯の割に、WOWOWほど大量の映画が放送されているというわけではないのだが、レンタルDVDで借りれないような作品も普通に録画できたりする。また、日本映画専門チャンネルやWOWOW+(WOWOWとは別物)、東映チャンネル、ザ・シネマなど、映画に強いチャンネルに入会したときも、DVDになってないような作品を録画できたりする。
一番高いWOWOWでも、月2530円で入会できる。大量の映画を、合法的に録画することができる。
こう考えると、DVDコピーなんてことを考えるのは馬鹿らしく感じないだろうか。僕は馬鹿らしく感じる。低画質の映画を大量に所有してなんになるのか。有料放送に入れば簡単に大量の映画が録画できるのだからそっちのほうがよくないかと思う。こういうサービスに年に数ヶ月入るだけで、何百本も録画できる。
僕はコロナ禍の頃くらいからWOWOWに入った結果、その年の重要作のディスクはすべて持っているような感じになっている。また、名作旧作映画もほとんど持っていて、そういう映画だと『アマデウス』は持っていないが『アマデウス』以外持ってるんじゃないか?と思ってしまうくらい大量の映画を所有している。
少々マイナーな名作映画に関しては持ってないものも何作品かあるだろうが、『アマデウス』級のネームバリューの名作は『アマデウス』以外全部持っていると思う。『スタンド・バイ・ミー』『雨に唄えば』『七人の侍』みたいな作品は家にほとんどある。こういう状態になっている。
そもそもNHKのBSだけでも名作映画は案外録画できるのだが、WOWOWなどの有料放送サービスに加入することで、大量の名作・話題作を高画質で録画することが可能だ。
まとめ
レンタルDVDをコピーする行為は、法的、品質的、経済的、時間的な観点から見ても、非常に非効率だ。
違法な上、画質がとんでもなく悪い。低画質な映像で映画を見ても、映画本来の魅力は大きく損なわれるだろう。
経済的な観点から見ても、レンタル料金に加えてコピーに必要な機材やソフトウェアのコストを考慮するともったいない。
今の時代、WOWOWやその他の有料放送サービス、Disney+ (ディズニープラス)やNetflixなどのストリーミングサービスを利用することで、高画質な映画を手軽に楽しむことができる。前者に関しては録画ができるので、DVDコピーに似ているだろう。さまざまな映画が放送されていて、激レア映画もまれに放送される。それをHD画質で録画できるので、この「合法DVDコピー」のほうが「違法DVDコピー」よりも明らかに優れているだろう。
総合的に見て、レンタルDVDをコピーすることは無駄であり、正規の方法で映画を楽しむ方が遥かに効率的である。法的リスクを避け、高品質な映像と音声を楽しむためにも、合法的な手段で映画を鑑賞することを強く推奨する。特におすすめなのが、WOWOWなどに代表される有料放送で見ることだ。