Tジョイ博多のでドルビーシネマとユナイテッド・シネマキャナルシティ13のIMAXレーザーを徹底比較します。似たような記事は昔書きましたが、今回は
同じ作品で、ほとんど間髪入れずに見たことで分かった違い
について詳しく書いていきます。
Contents
『TENET テネット』はしごしました
先日『TENET テネット』をはしごして見ました。
『TENET テネット』に関してはなるべくいい環境で見たいと思っていたので、博多まで行ってドルビーシネマかIMAXレーザーで見ようとしましたが、余裕ではしごできて普通に日帰りできそうな時間帯で上映していたので、今回せっかくなのではしごして見てみました。
ドルビーシネマとIMAXレーザー
福岡・博多に今現在ある
博多駅の中にあるTジョイ博多のドルビーシネマ
と、
キャナルシティ博多の中にあるユナイテッド・シネマのIMAXレーザー
どちらも500円課金で映画を大迫力で楽しむことができる上映スタイルですが、その比較に移る前にまず、ドルビーシネマとIMAXレーザーについて簡単に説明しておきます。
ドルビーシネマとは
Tジョイ博多にあるドルビーシネマとは何なのかというと、2018年の秋に日本初上陸した上映形式。昨年春くらいまでは福岡にしかない、福岡でしか見ることのできない上映形式でしたが、今は大阪やさいたまのTジョイ系列・松竹系列の劇場などにもあって、IMAXレーザーと同じくらい浸透していっている劇場です。
このドルビーシネマには
・ドルビービジョン
・ドルビーアトモス
・AVP
という特徴があります。
ドルビーシネマは真っ黒なスクリーンが売り
まず映像面、「ドルビービジョン」について解説します。
ドルビービジョンは、ドルビーシネマでしか体験できないような、IMAXを超えた高画質な映像です。
このドルビービジョンの凄さは映画の上映時間になると流れるデモンストレーション映像を見るとすぐに分かります。
黒い画面がスクリーンに写っています。こんな感じで。
通常のスクリーンと同じような、ちょっと明るめな黒です。
で、これがこうなる。
真っ黒。すごい。
これ、デジタル媒体で見てもわからないでしょうけど、暗闇のスクリーンで見ると感動しますよ。真っ暗にして見比べてみてください。
普段、通常の劇場で見慣れているような色味の最初のスクリーンは、真っ黒にちょっと白要素の加わった色をしているんですよね。この、いつも見慣れているはずのスクリーンの色が、もっと黒みを帯びて完全な黒になる。
ドルビーシネマの一番の売りはこの、「完璧な黒」です。とにかく黒が鮮やかで映像がめちゃくちゃきれい。普通のスクリーンとぜんぜん違っていて、いつもどおりの映画を見ているのに、きれいすぎて見たことない映像になっている。暗転するシーンとかが、完璧な黒。
普通の映画館で見る暗転が明るく感じてしまうほど、真っ暗な映像で映画を見ることができます。
ドルビーアトモス
続いて音響システム、ドルビーアトモスについて簡単に説明します。かなりメジャーで、導入している劇場も結構あるので知っている人もかなり多いと思いますが、「ドルビーラボラトリーズ (Dolby Laboratories, Inc.)」が開発した音響システムです。
最大64chに対応しているというにわかには信じがたい音響システムですが、ドルビーシネマもこの、ドルビーアトモスを採用しています。ドルビーアトモスで見る迫力のある音響に、先述のドルビービジョンの超高画質映像が組み合わさった映像体験ができるのが、ドルビーシネマです。
AVP
これは本編の上映には関係ありませんが、ドルビーシネマにはAVP(オーディオ・ビジュアル・パスウェイ)があるという特徴もあります。
簡単に言うと、映画館に入るまでが、動くポスターつきの廊下みたいになっています。
本編に関わる映像がプロジェクターによって投影されていて、上映作品によって異なる映像が廊下にながれるので、映画を見る前から作品の中に入り込めますし、SNSで映えする写真も撮れます。
今まで見たAVPで一番良かったのはTジョイ博多で『マトリックス』みたときのやつ。
今まで上映された作品のAVPの中で最強だと思います。
完璧な黒で見れるドルビービジョンと、大迫力のドルビーアトモスによる音響プラス、こういうテンションのあがる通路もあるのがドルビーシネマです。
IMAXレーザーとは
IMAXレーザーに関して説明を移りますが、だいたいみんな知ってると思うんでざっくりと説明します。
IMAXデジタルシアターが日本で最もメジャーな上位互換シアターで、それをもっとアップグレードさせたものがIMAXレーザーです。
今までにない感動体験をすべての人に。
独創的な発想と優れたテクノロジーで映画鑑賞の可能性を
広げてきたIMAX®から、新たに「IMAX®レーザー」が誕生しました。
「IMAX®レーザー」は、革新的な4Kレーザー投影システムを採用し、
より鮮やかで明るく、深みあるコントラストの超高解像度映像を実現。
IMAX®ならではの大スクリーンに映し出すことで、
従来とは一線を画す劇的な体験をもたらします。
さらに音響面では、これまでの水準を超えるダイナミックレンジと
高密度サウンドを実現する最新の12chサウンドシステムを採用。
圧倒的な臨場感で客席を包みます。
これまでの限界を超えた新しい映画の世界へ。
その違いをぜひ体感してください。(109シネマズ公式サイトから引用)
IMAXレーザーの劇場の中でも、大阪のエキスポシティと池袋のグランドシネマサンシャインにあるIMAXレーザーGTテクノロジー(旧称:IMAX次世代レーザー)は、特にスケールが大きいことで知られています。スタンダードなIMAXレーザーよりもバカでかい。
※座席から写真を撮ろうとしたらこんな感じになります。
▷ 【映画館リンク集】全国にあるドルビーシネマ・IMAX(レーザー)劇場まとめ
この3種のIMAXシアターの特徴は、だいたい大スクリーンということ。ドルビーシネマの場合は、さいたまみたいな「普通の劇場のそこそこでかいスクリーンと同じくらいじゃね?」と思ってしまうようなサイズのものもあったりしますが、IMAXはだいたい普通の劇場と格の違うデカいスクリーンで見ることができるというのが特徴です。
福岡のドルビーシネマ・IMAXレーザーを徹底比較
ざっくりとドルビーシネマとIMAXレーザーについて解説していきましたが、福岡にあるTジョイ博多のドルビーシネマは、ドルビーシネマの中でも最高峰で、大スクリーンで映画を楽しむことができます。
で、キャナルのIMAXレーザーはリニューアル前(普通のIMAXデジタルシアター)よりは格段によくなっていますが期待以上のインパクトある映像体験ができませんでした。なので、「キャナルIMAXレーザーよりTジョイ博多のドルビーシネマのほうがおすすめです!」というようなことをレビュー記事で書いたことがあります。
▷ Tジョイ博多ドルビーシネマ感想(旧キャナルIMAXと比較)
ですが、今回同じ比較を再び書くことにしました。
なぜかというと、
両方のスクリーンで同じ作品を、ほとんど間髪いれずに見た結果わかったことがあったから
です。
そのため、以前の記事よりはだいぶ信憑性が高くなってます。ぜひとも参考にしてみてください。
結論から言うと
これからも僕はドルビーシネマを選ぶと思いますが、IMAXのほうが優れているところも結構ある
です。
価格帯
福岡の場合、IMAXレーザー(ユナイテッド・シネマ)もドルビーシネマ(Tジョイ)も追加料金は500円です。でも、Tジョイ博多はサービスデーがそこまでありません。ユナイテッド・シネマ系列のキャナルシティのほうがサービスデーや安く見る方法は多い。そのため、IMAXレーザーで見たほうが安上がりになることが多い。
今回僕はドルビーシネマのチケットをとる際、KINEZO会員デーだったので、1800円(割引で1300円+ドルビーシネマ代500円)で見ることができた。でも、このKINEZO会員デー以外で映画料金を押さえて見る方法はレイトショーか毎週月曜のカード会員デーくらいしかない。
逆にユナイテッド・シネマは会員デー(金曜)に映画1本1100円で見れるし、クラブスパイスカードに入ってポイントを貯めておけば6ポイントで映画1本見ることができる。この6ポイント消化で見れば、IMAX代だけ支払えばいいので、サービスデーじゃなくても500円(+6ポイント)で見ることができます。
なので、キャナルシティのIMAXレーザーのほうがコスパはいいです。
画質・スクリーンの大きさ
ほぼ間髪いれずにつづけて見て初めて気づきましたが、意外や意外、画質はそこまで変わらなかったです。むしろ2回目のIMAXレーザーでオープニングを観たときは「さっき(ドルビー)よりIMAXのほうがきれいじゃね?マジ?!」と思いました。なんか、IMAXのほうが明瞭で、ドルビーシネマはIMAXとは違う癖が強い映像に感じたんですよね。
これは多分、今回見た『TENET テネット』がIMAXカメラで撮影された映画だからというのと、僕がドルビーシネマばかりで映画を見ている(IMAXの綺麗さにそこまで慣れていない)からというのもあると思います。ただ、それを抜きにしてもIMAXレーザーの画質はそこまで悪くなかったです。映像の画質だけ考えると、IMAXレーザーでもいいかなあと思いました。
加えて、スクリーンサイズはIMAXレーザーのほうがでかかった。今回僕はドルビーシネマは中央、IMAXレーザーはちょい前方くらいに座って見ましたが、ドルビーシネマよりIMAXレーザーのほうが明らかに大きかったです。
そのため、画質・スクリーンサイズ的に考えて、IMAXレーザーのほうが優れているのでは......。と思いました。
でもやっぱり、個人的にはドルビーシネマのほうを選ぶと思いました。音響がぜんぜん違うからです。
なんだかんだで映画は音響が重要
ドルビーシネマのドルビーアトモスのほうが、どう考えてもIMAXレーザーの音響より優れていました。
もうこれは違いが歴然で、
IMAXレーザーは、音響が普通でしたが、
ドルビーシネマは、IMAXレーザーよりも明らかに音響がすごくて、身体に振動が、波動が胸部付近にビンビン伝わってきます。
思えばキャナルIMAXレーザー初見の『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』がまったく期待を超えてこなかった理由は、音響が以前体験した立川シネマシティの極上爆音上映よりも明らかに劣っていたからだった。次に見た『ダークナイト』も、映像面では圧倒されたものの、音響面で鳥肌が経つような体験はそこまでできなかった。
今回ドルビーシネマと続けてIMAXレーザーで『TENET テネット』を観た際も、1回目のドルビーシネマでは体感した身体に突き刺さるように響く重厚な低音が、2回めのIMAXレーザーでは体感できませんでした。
なので、そこまでインパクトある映像体験はできませんでした。
総括
IMAXレーザーは、ドルビーシネマより癖がない分むしろきれいなのではと思うくらい、映像面では結構きれいで、大スクリーンで映画を見ることができます。
でも、ドルビーシネマの音響のほうが圧倒的に映画に入り込めるし映像もきれいなので僕はドルビーシネマを選びます。
IMAXレーザーのほうが大スクリーンですが、前方の席で見ればなんとかなりそうなので、これからは前方に座って大迫力を体感しようと思いました。
ただまあ、これは博多の2つの劇場に限ったことで、札幌のときみたいにIMAXレーザーの轟音にノックアウトされたケースもあるので、違う劇場の場合はIMAXでもドルビーアトモスと張るくらいの音響でみれるかもしれません。
おすすめなのは両方見てみることです。特に、IMAXレーザーで『TENET テネット』を見た方にはドルビーシネマで体験してほしい。明らかに2回以上見る価値のある作品なので、2通りで見るのがおすすめです。
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