文章を書く際、どっちの漢字を使えばいいのか、迷うことが多々ある。耳で聞くと同じでも、「これどっちだっけ?」と思ってしまうような言葉が結構ある。
そんな言葉に
「みる」というものがある。
見る、観る、視る、診る、看る。
そんな
「見る」と「観る」の違いについて、それぞれの意味や違いについて、ざっくりと解説してみます。
「映画 見る」で検索したとき、関連キーワードに「映画 見る 観る どっち」というものが出てきて、ちょっと意外に思ったんですよね。これ、僕にとっては常識だから。なんでかというと、映画を観ることが趣味だとよく使い分けるから。
テレビの場合とかと使い分けて文章を書くことが多いから、全然迷うことなく使ってる。でも、僕みたいに特別映画が好きな人とかじゃなかったら、案外こういうのって迷うのかもしれないなーと思って今回書いてみました。
「見る」と「観る」の違い
「見る」という言葉の意味を、大辞林から引用してみます。
視覚によって,物の形・色・様子などを知覚する。 「建物を正面からみる」 「 みたことのない鳥がいる」 「不正をみてみないふりをする」 「 みるからに強そうな男」 「しばらくみないうちにずいぶん変わった」 「 みるも無残な最期」
大辞林から引用
「見る」は、最も使い勝手のいい漢字です。視覚を使って物事や物体を知覚するという意味。
では、「観る」はどういう意味なんでしょう。
大辞林の「見る」、2つ目以降の意味をみてみましょう。
②(「観る」とも書く)風景などを,そこへ出かけていって楽しむ。見物する。 「桜をみに行く」
③(「観る」とも書く)芝居や映画,スポーツの試合などを鑑賞する。 「まだ歌舞伎をみたことがない」 「内野席で野球をみる」
見物とか鑑賞とか、そういうものに限定して使う用法です。
要は、
「見る」はオールマイティ。だけど、集中してなにかを見ている場合限定で、「観る」を使う。
ということ。
「見る」と「観る」の使い分け
つまり、
映画をみる場合は「見る」でも「観る」でも、どちらでもいいことになる。
だけど
「見る」だと、ながら見みたいなニュアンスも含まれる。「観る」にすると、齧りついて見ている感じが100%になる。
なので、「映画は集中して見るもの」だと思っているのなら、「映画を観る」と用いることが多い。「作品をじっくり見る」というニュアンスが100%込められているため、そっちをよく使う。
「見る」という漢字でも、そういう意味をこめることはできますけど、TSUTAYAで借りてきたDVDを皿洗いしながら視聴するみたいな、そんな
ながら見の場合にも使える。
そういった場合だと「見る」です。あまりいないと思いますけど。
逆に「テレビ」だと、「観る」人は少ないと思います。
「テレビ」を逐一メモ取りながらとか、集中してみる人、分析をしながら見ている人は少ないと思います。ブログに感想をアップするために集中して見る人もいるとは思いますけど、基本的にBGM代わりにするはずです。
「テレビ」でトイレ我慢したり冷蔵庫の食べ物を取りにいくの我慢して画面に齧りついてるときってあんまりないですよね。食べ物取りに行くときはテレビの音聞きながら席を離脱しますよね。
仮に、そういった感じでいろんなことを我慢してみているのであれば、「観る」を使ってもいいです。でも、そういった感じで見ている人は少ないと思います。アニメとかドラマとかだと別でしょうけど、TVバラエティでそういう見方をする人はあまりいないですよね。
映画だとそういう見方じゃなくて、映画館とかテレビに居座って見て、観終わったあとは分析したりすることが結構ある。映画を「観る」と言ったら、作品を映画館とかテレビとかタブレットで、注意深く凝視しながら鑑賞するような、そんな感じがしますよね。
なので
どっちでもいいですけど、個人的におすすめなのは映画を「観る」です。
まとめ
「観る」は、集中してなにかを見ること限定に用いられる。
「見る」は別に集中していなくても何かをみている場合にも使える。
「見る」にはどちらのニュアンスも含まれているため、集中している場合でも、集中していない場合でも使うことができる。だから「見る」のほうが安牌。といった印象が強い。
僕は圧倒的に「観る」を使う場合が多いです。基本的に劇場だろうが、タブレットだろうが、映画は集中して見るんで。映画は「観る」ものです。
「見る」だと、テレビを掃除しながら見るみたいな感じにも使うことができるため、あまり使わないです。「見る」にも「集中して見る」というニュアンスを込めることはできるんですけどね。
ただ、「集中して見る」という意味が限定されている「観る」のほうが、映画に関しては、個人的には使い勝手がいいと思います。
あなたがみる〇〇は「見る」のか「観る」のか、使い分けてみましょう。
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