「パンク侍、斬られて候」
アナーキーすぎる原作小説の忠実な映像化

「パンク侍、斬られて候」<br>アナーキーすぎる原作小説の忠実な映像化

賛否両論。観客も批評家も、評価は絶賛と酷評の真っ二つに分かれている。
原作小説を先日読み終えたばっかりだし、石井岳龍監督作なので見てて損はないだろうと思いながら今回見に行った。

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あらすじ

ある日、とある街道に一人の浪人があらわれ、巡礼の物乞いを突如斬りつける。自らを“超人的剣客”と表すその浪人の名は掛十之進(綾野剛)。掛は「この者たちは、いずれこ の土地に恐るべき災いをもたらす」と語るが・・・。次々とあらわれるクセもの達。ある隠密ミッションの発令によって始まる前代未聞のハッタリ合戦。そして一人の女をめぐる恋の行方と、一人の猿 が語り出す驚きの秘密。今、あなたの想像をはるかに超える、驚天動地の戦いがはじまる。

腹ふり党という絶滅したカルト宗教をでっちあげようとして元幹部にちょっと布教してもらおうとしたらマジで大カルト宗教になって戦争状態になるといった内容です。あれ?引用したあらすじとぜんぜん違うな。まあでもこんな感じの内容っす。意味不明だと思うけど。

結論

結論から言ってこれ、原作どおりでしたね。
クドカンワールドが合わなかったとか言われてるけどこれ、だいたい原作どおりにことが進みます。クドカンはほとんど関係ないです。

原作をすごく端折って二時間程度におさめているわけではなく、ものすごい勢いで物事が進んでいく。

この原作小説を読んでいると登場人物が多くて頭がこんがらがることが多かったんだけど、映画でも淡々と描かれている。

原作を読んでる僕にとってすごい理解しやすく作られてたんだけど、原作読んでない人にはなにがなんだかわからなくなるのかもしれない。

変更している点もあるけど、だいたい原作どおり。
最後訳わかんねえなと思ってた終盤も訳わかんないまま忠実に映像化されてました。刀で亀裂が入るシーンとかね。

原作小説を読み終えたときはマジで意味不明だったから読後感が微妙で、俺の集中力が切れてたから意味不明なまま読みすすめてたんだろうと思ってたけど、そんなわけでもなかったですね。終盤はマジで意味不明。ほんとにカオスです。

で、このわけわかんないカオスな世界感を忠実に、大予算で製作している。「なんじゃこりゃあ」って突っ込みたくなる世界がスクリーンに広がります。後世に残る大カルト映画にしようとする制作陣の意気込みを感じましたね。

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制作陣が面白いでしょってドヤってくるみたいなレビューが多いけど、それは感じなかったかな。逆にこんな意味不明な内容を忠実に映像化していることにびっくりしました。まあでも、監督の出世作、「狂い咲きサンダーロード」を超えるような大カルト映画になるのはちょっと厳しいかな…

凄まじい体験ができそうな作品の割にそこまで衝撃度は高くないかなと見終わったあとは思ってたけど、見終わって1時間後、こうやって文章書いてるときもちょっと放心状態になってるので、なんだかんだで頭にがつんとくる作品でしたね。僕は割と好きでした。

ただ、この原作小説の醍醐味であるむちゃくちゃでおかしい文章の面白さはあまり映画では味わえないので、原作本も読んでみるのをおすすめします。
この映画の台詞まわしやナレーションもほぼこの原作小説の文体通りですが、この独特の文体の面白さは原作小説でしか味わえないと思いました。

特に江下レの魂次の報告書は読んでて爆笑しましたよ。原作本もぜひ読んでみてください!

 

 

 

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