「万引き家族」パルムドール受賞で露呈した「真の」日本の問題

「万引き家族」パルムドール受賞で露呈した「真の」日本の問題

もう書くまでもないことだと思ってたけど、あまりにもひどいと思ったから書いた。

スポンサーリンク

是枝裕和監督の最新作、「万引き家族」がカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞した。日本映画では衣笠貞之助監督の「地獄門」、黒澤明監督の「影武者」、今村昌平監督の「楢山節考」「うなぎ」に続く5本目だ。
パルムドールを獲るなんて全く予想していなかったからすごくびっくりした。是枝監督の作品はまだあまり見れていないんだけど、「海よりもまだ深く」は2016年に見た映画ベスト3に選ぶくらいに好きな作品だったので、すごく嬉しい。公開が楽しみだ。

スポンサーリンク

今回日本の作品が素晴らしい功績を残したことが、今後の日本映画の復興へとつながってほしいと強く思う。だが、このニュースを聞いた自称保守のネット民がこんなツイートをしていた。

万引き家族は日本を貶める映画だ

日本人が万引きするわけない。世界に向けて印象操作しているとしか思えない。

もうこんなのは見ただけで虫酸が走るから、検索したくなくて引用すらしてないんだけど、こんなバカげたことを真面目に考えてるやつが一定数いるらしい。

社会批判をしているから反日だと?

あんた映画見たことあんの?「アルマゲドン」みたいな映画しか見たことないんじゃないか。
そもそもパルムドールを受賞した過去の作品を見ればわかるとおり、この映画祭で受賞するような作品は社会批判をしたものが非常に多い。

昨年受賞した「ザ・スクエア 思いやりの聖域」はスウェーデン映画だが、物乞いのホームレスやスリなどの社会問題を題材に扱っていた。
だが、この映画を見た観客は「反スウェーデン映画」と思っただろうか。そもそも反スウェーデンなんか考えたことあるのか?いつも思うんだが「反日」という言葉を聞くとき、そんなことを言ってる輩は「親エストニア」とか「反フィリピン」とか考えてんのか?日本の社会問題を描いた映画を見たからってそんなこといちいち観客が考えると思ってんのか?

今年のアカデミー外国語映画賞を受賞した、いうなれば今年の作品で一番パルムドール的なポジションの「ナチュラルウーマン」もそう。主人公は地獄のような差別を受けるけど、これを制作した人たちは自分たちは自国の評判を貶めるためにつくろうと思ったのか?そしてそれを見た観客は「チリは下賤な国だ」とか考えたりするのか?
日本は世界でもトップの先進国だろって?そんなこと言い出したら今年公開された「シェイプ・オブ・ウォーター」「スリー・ビルボード」「デトロイト」「ブラックパンサー」「リメンバー・ミー」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」「アイ、トーニャ」「サバービコン」は全て社会問題と関連するから反米映画になるんですが。

「わたしはダニエル・ブレイク」や「華氏911」などもあるけど例をあげればきりがない。社会問題を描いていない作品のほうが少ない。
あーでもよくTSUTAYAとかでみんな借りるような80,90年代以降のアクション映画とか、日本でよく作られる映画好きが見ないような漫画の実写映画とかはほとんどないかもしれないなー
でもリアルな社会問題を描いているからこそ物語として優れているし、感動する。社会問題を描いていない作品で感動することなんてできるのか?特にそれに重きを置いているドラマ映画に関しては。

だが日本のことを批判しただけで在日認定するおめでたい頭のひとたちが、日本を貶めると言ってる。そして全世界に発信され、日本語が読める人は誰でもアクセスできる。嫌になってくる。

もし「ザ・スクエア 思いやりの聖域」についてスウェーデン人が「スウェーデンはこんな国じゃない!ホームレスもスリも全て移民のせいだ!スウェーデンを貶めるためにこの映画を作ったんだ!」とか言ってたら俺はドン引きするけどな。多分スウェーデンではそんなこというひといないよ。日本ではいるけどね。

こういった感想をスウェーデンの人がしてたら、それを見た人は「スウェーデンってこんな国なんだ…」と思うかもしれない。その発言が「反スウェーデン」的だ。
つまり、「万引き家族」が日本を貶めるとか言ってるやつ自体が、日本という国を貶めているんだ。

こういった連中にはうんざりする。一番ビックリしたのはカンヌは在日というパワーワード。

なんだこれ。「天皇は反日左翼」くらい意味不明なんだけど。とりあえず自分とは違う思想をもった人たちは全て反日左翼にしたいらしい。なんでドナルド・トランプには同じこと言わないんですかね。言ってる人もいるかもしれないけど。
こういう人たちにとって「国連は在日」だし「ノーベル平和賞は在日」なんだろう。自分の気に食わないことが起これば全て在日。
ICANがノーベル平和賞を受賞したし、今年は翁長知事が平和賞候補になったらしいけど、世界は間違いなく「今の政権とはあわない」平和な世界を歩みだしている。

だが今の政権日本という国個人三位一体と化している輩がいる。だから政権を批判すれば反日ということになるし、日本人である自分自身も批判したことになる。
そしてよく語られるのは、「日本人がこんなことするわけない」という理論である。
この考えは非常に危険だ。その多くが前提として、「日本人が真のユダヤ人」などといった陰謀論や「中国や韓国と違って日本は素晴らしい民族だ」といった自画自賛的なものがあるからだ。

そのため日本人が万引きをするわけないと考えるやつは多くが「日本人にはそんな下賤な血が流れていない」とか「在日ガー」とか言ってるレイシストが多い。だから桂春蝶がしたような「日本はスゴイ国だ!貧乏でも生きていける!甘えんな!」みたいなツイートが多くリツイートされたりする。

クソナルシストと化していく日本人たちを見ていると、自分が日本人であることが嫌になってくる。誇りを持つのと自画自賛しまくるのは違うだろ。
ゴミみたいなデマ本が売れて、その著者が「日本を貶めて金儲けしてる!」とリベラル論客を攻撃する世の中。
いや、リベラル論客の中にはそういう人もいるのかもしれないけど「リベラルという病」みたいな本出せばすぐ注目されてめちゃくちゃ売れるんだからさ。どう考えても日本スゴイ本のほうが金儲けに最適なのは目に見えてんじゃん。

日本はスゴイ国だったかもしれないけど、日本を貶めるなとか言う輩やデマを流布するタレントが存在している時点で、世界で最高峰のユートピアとして君臨している国でないことがわかりきってる。彼らの存在により日本はますます凋落していく。

この映画が日本を貶めるために作られたなんてことを真面目に考えてる絶望的な知能指数の人は二度とネットで情報発信しないほうがいいと思うよ。日本人として恥晒しだから。

公開日: 更新日: 公開日: 更新日: 公開日: 更新日: