「いぬやしき」確信犯的キャスティングにびっくり

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レディ・プレイヤー・ワン」のあとに「いぬやしき」も見たんだけど、こっちも面白かった。

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数分前に見終わった映画がめちゃくちゃ面白かっただけに、全然期待してなかったんだけど。

「アイアムアヒーロー」とトントンかそれ以上だと思います。

ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭でグランプリをとったことが最近話題になってたけど、

賞とっても全然おかしくない面白さでした。

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「いぬやしき」あらすじ

会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に襲われた犬屋敷は謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓も犬屋敷と同様に人間を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく交錯していく。(映画.comから引用)


映像面もちゃんとよくできてて、「割と日本映画もいけんじゃん!」って思う出来でした。

青空映画ばっかり作ってるんじゃないんだね!

確信犯的キャスティング

この作品の原作は途中までしか読んだことしかなくて、途中から展開は知らなかったんだけど、まあ凄かった。
この漫画って、めちゃくちゃ人思いな優しい爺さんと、ゲーム感覚で人を殺すサイコパスの戦いってイメージが強かったんだけど、物語進むにつれて、全然そんな感じじゃなくなるんですね。

ここまで獅子神皓に共感できるストーリーだとは思わなかった。

でも映画化するにあたって獅子神に感情移入できるように少々改変してるっぽくて、殺人の動機なども映画版のほうがしっくりくる。そこが特によかったです。

一番よくできてると思ったのは母親・獅子神優子を斉藤由貴が演じていたことだ。もうこのキャスティングによって最近起きたあの事件を思い出さずにはいられない。制作者がこのことを意図したのかどうかはわからないが、これにはもうびっくりした。

殺人の罪に問われた獅子神皓は指名手配され、母親はメディアからバッシングを受ける。

そして掲示板やツイッターでも誹謗中傷を受ける。

斉藤由貴の記者会見

こんな映像最近見た気がするぞ!

そして誹謗中傷に耐えかねた母は自殺する。

例のニュースが流れたとき、僕はYahoo!ニュースとかYouTubeのコメント見てアホなのかって思ってたけど、このことを思い出さずにはいられない。

相手のことを一切考えない輩が不倫叩きに精を出す。

ディスプレイに映る「ざまああああwwwww」「自業自得」「屑が死んだ」の文字。この見せ方がうまい。獅子神と同じく、こういった輩にイライラしている観客もストレスは最高潮に達する。

ブチ切れた獅子神は掲示板にいるやつを皆殺しにする。

死ね、殺せとか言ってるバカを撃ち殺しまくる。

もうこれ、「いいぞ獅子神!もっとやれ!」って思ってしまうんですよね。

そしてこの映画の終盤には無差別殲滅テロを起こすわけだけど、この殺戮の怖さはなかなかのもので、G(全年齢)指定にしてはめちゃくちゃ頑張ったほうだと思う。SFスリラーとしてここまで面白いとは思わなかった。

「レディ・プレイヤー・ワン」のほうがおすすめではあるけど、この作品もものすごくよかったです。

ファンタスティック映画祭グランプリに輝くにふさわしい作品でした。

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