「早春-DEEP END-」
知る人ぞ知る傑作カルト青春映画・奇跡のリバイバル上映

「早春-DEEP END-」<br>知る人ぞ知る傑作カルト青春映画・奇跡のリバイバル上映

2017年。

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「フェリーニのアマルコルド」がディスク化、
「牯嶺街少年殺人事件」もリバイバル上映の後ディスク化した。
フェデリコ・フェリーニ監督作の中でも特に評価が高くキネ旬ベストテン1位の前者、
エドワード・ヤンの最高傑作ともいわれる後者とも、メディア化がVHSで止まっていた。
多くの映画ファン待望のDVD、Blu-ray化だった。

そして2018年。
2017年の後期に発表された二作品のディスク化とリバイバル上映。
シドニー・ルメット監督の映画史に残る傑作「質屋」のディスク化決定と
イエジー・スコリモフスキ監督のカルト青春映画「早春」のリバイバル上映(後にディスク化も発表)だ。
この二作品が販売されるとは思いもしなかった。

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「質屋」と「早春」

この二作品は町山智浩氏の著作、「トラウマ映画館」の中でも紹介されているので、この本から存在を知った人は多いのでは。

「質屋」についてはいずれ見たのち書く予定だけど、この作品も有名な割にレア。

この作品は「ハリウッドのヘイズコード期(めちゃくちゃ簡単にいうとキスすれば子どもが生まれるような映画しかつくれなかった時代)を壊すきっかけになった映画」として、

映画史について書かれた本で取り上げられることが多いのにVHS以外出ていなかった。

しかしレア度でいえば圧倒的に「早春」が勝る。

この告知を聞いた僕は

町山さんの言ってた激レア映画がリバイバル上映される!と心待ちにしていた。

そして福岡でも公開されたのでこの前博多に行って見てきた。

 

あらすじ

ロンドンの公衆浴場に就職した15歳のマイクは、そこで働く年上の女性スーザンに恋心を抱く。だが婚約者がいながら別の年上男性ともつきあう彼女の奔放な性生活を知るうち、マイクの彼女ヘの執着は徐々にエスカレートしていく…。(公式サイトから引用)

15歳の少年の恋と性が結びついた感情が爆発する映画だ。

「俺が一番愛してる。一番彼女を幸せにできる。」

と感じる気持ちと性欲が紙一重になったかのようなもので、

このエネルギーは計り知れない。

そんなメタファーがよく出てくる。

特に印象的なものにこんなシーンがある。

消火器の泡

昔お世話になった恩師と一緒に部屋に入るスーザン。

そして彼らはおっぱじめようとする。

その姿を鏡に反射させて覗いたマイクは悶える。

「どうしても止めたい」

狂ったように非常ベルを叩きつける。

ベルが館内に鳴り響く。

大騒ぎの中パニクった事務員のおばちゃんが消火器をまき散らす。

この消火器からでた泡は言うまでもなく「あれ」のメタファーだ。

この海外版のポスターからわかる通り、

「男性は白で女性は赤を連想させるもの」が暗喩としてよくでてくる。

しっかし…よく出たねえ…

わからないならわからないでいいです(笑)

ほかにも白い糸や牛乳瓶などいろいろなメタファーとしてでてくる。

ホットドッグ

彼は好きな女性のためならばなんでもする。

彼女に振り向いてもらうため、

全身全霊をかけて自分のできることをすべてしようとする。

許婚や恋人と一緒に帰っているところをいつもストーキングしたりする。

彼が彼女に対してすることは

すれすれなところと普通にアウトなところを行き来する。

その中でも印象的なシーン。

スーザンが許婚と超高級クラブに入ろうとしている姿を見ると

金がないのに入ろうとする。

クラブから追い出された彼は待ち伏せる。

ホットドッグを食べながら。

警備員に怪しまれないよう出店で買ったホットドッグを食いながら

あたりをウロウロ徘徊する。

食い終わったらまたその店で買う。

怪しまれないために待ってる間何度もホットドッグを食いまくる。

このくだりはギャグとして撮られているが、

叶いそうもない恋に金をどんどんかけていく様の

むずがゆさは地獄のようだ。

このシーンが長くてつらい。

そんな描写が「これアウトだろ…」と思いながらも続く。

気持ち悪さを感じながらも感情移入もしてしまう

非常にムズムズする映画でした。

この手の映画って上映されてるうちに見ないと見る機会が格段に減るので

公開されている劇場が近くにある場合は鑑賞をおすすめします。

廃盤映画の再販、Blu-ray化ラッシュは続く

2018年にはほかにも

アンリ・コルピ監督「かくも長き不在」のディスク化が発表され販売された。

また、アッバス・キアロスタミ監督「クローズ・アップ」

ライナー・ヴェルナー・ファスンビンダー監督の「ヴェロニカ・フォスのあこがれ」のBlu-ray販売が控えている。

アンジェイ・ワイダ監督の「灰とダイヤモンド」も午前十時の映画祭で上映が決定しているため、Blu-ray化されるかもしれない。

なんか今年凄いぞ!!!

「クローズ・アップ」「ヴェロニカ・フォスのあこがれ」Blu-rayを購入しました

 

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